放射能雲の見えない脅威

Publié le par francemedia

3月22日 Le Monde.fr(仏ル・モンド紙ウェブサイト)抜粋
 
 フランス時間22日夜同サイトによれば、福島原発事故について、今後関東地方で北から南に吹く風が予想されることから、3500万人の人口を抱える東京圏が警戒状態に入っていると報じている。

 日本だけでなく、世界中で放射能拡散の不安が広がっている中、同サイトでは専門機関の分析をもとに読者の疑問に答えようとしている。

 「原発事故で放出される放射性物質とは?」
 原発の事故現場から流出する気体中には分裂生成物と呼ばれるゼノン、クリプトン、テルルなどの物質と、最も健康に害をもたらすのはヨウ素131やセシウム137で、アルファやベータなどの素粒子とガンマ線による放射線も脅威である。

 「放出された放射能の量は?」
 福島原発で最も放射能流出が多かったのは、原子炉内部の気圧を下げるために意図的に蒸気バルブが緩められた12日から16日にかけてという。仏放射線防護原子力安全研究所(IRSN)によれば、今回の事故で放出された放射能はチェルノブイリの約1〜10%程度だという。

 「住民への脅威は?」
 実際、福島原発の事故現場で現状打開の解決法が見つからない限り、どの程度の危険性になるかは判断できない。ただ、チェルノブイリ事故と違い、最初の放射能流出がある前に発電所から30キロ範囲に住む住民は退避させられている。しかし、この30キロ区域内では50ミリシーベルトの放射線が観測されており、この範囲を超えた場所で懸念されるのは、雨が放射性物質を地上に落とし、自然環境に浸透させてしまうことと伝えている。

 「放射能雲はどうなる?」
 風などの気象条件と雲に含まれている物質の構成などで変化する。例えば、ヨウ素は8日毎に半減していくが、セシウムの半減期は30年のため、(距離とともに濃度を薄め)「世界中の大気に粒子が含まれる」と伝えている。
 
 また、IRSNは26日までの放射性物質拡散シミュレーションをしている。↓
http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/irsn-meteo-france_19mars.aspx   link


 さらにベルギー航空科学院は、21日3号機で発生した爆発後に同様のシミュレーションを行い、MOX燃料(ウランとプルトニウムの混合燃料)を使用している3号機から放出される放射能汚染はより危険と指摘している。

 いずれにせよ、フランスに飛来すると見られる放射性物質の量は微々たる量で健康には全く害がないとしている。

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