ようやく批判的になり始めた日本のメディア(仏ル・モンド)

Publié le par francemedia

4月1日付 Le Monde

 「福島原発事故発生以降、国民の警戒心を煽るのを恐れ、事故の状況に関して十分な報道をしていなかった日本の大メディア(全国新聞・テレビ局)は、ようやく管首相率いる政府と東電の対応に批判的になり始めた」と仏ル・モンドは1日付けの紙面で報じた。
 事故発生後、最も批判の声を高めたのは被災地の地方新聞で、東電の怠慢を暴いた共産党の機関誌赤旗新聞の記事は国会での野党質問でも繰り返された。さらに原発の危険性を訴えた専門家の証言をもとに電力会社による原子力管理の裏事情を暴く日刊紙などもあるが、海外の記事を伝えるインターネットのブログではより攻撃的な批判が繰り返されている。
 日本のマスコミへの批判は国内の地方記者からだけでなく、海外からも聞こえている。その多くは日本のマスコミの批判精神のなさである。全国レベルの新聞は一日の発行部数が数百万枚に達するマスコミ界の巨人である。しかし東京電力を初めとした広告主企業の圧力があるため、普段大新聞は攻撃的な論調は避け、週刊誌によって暴かれた不祥事を過小評価したり、遅れて報道したりする癖がある。
 しかし現在、そんな大新聞も政府から発表される情報に不満を感じる国内世論に答える努力を始めているという。日本の朝日新聞は「この状況は事の重大性に気づかなかった東京電力の責任」と言う。
 日本経済新聞は30日の社説の中で、「政府は今まで状況と対応措置の報告をするだけで満足し、今後何が起きるかというシナリオを示さなかったことが国民の不安をより煽っている」と述べる。
 公共放送局であるNHKについては元々原子力ロビーの圧力を受けていることもあり、情報伝達の使命と不安を煽るのを恐れる政府の間で板挟みになっていた。このことも国民が十分情報を与えられていないと感じる原因になったとル・モンドは語る。

(YO)

 

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