「日本モデル」 ルモンド紙による分析

Publié le par francemedia

5月4日付 Le Monde 分析記事 要約

 30年間日本は世界の勇士だった。溢れんばかりのエネルギーで世界の経済成長記録を打ち破り、世界中に自動車を販売し、ウォークマンを発明し、大国アメリカの地位までを揺るがしてきた。そして、巨人はその力を失った。1989年のバブル景気の崩壊後、日本の経済成長率は年平均1%前後に留まるようになった。経済アナリスト達は日本の効率の悪さを嘆き、膨大な財政赤字と失業率の増加により、次第に衰退する国というイメージを作り上げた。
 日本は巨額の国内貯蓄、安定した貨幣、そして確固たる輸出能力といった好要素も持ち合わせているが、社会の構造的な脆弱性も露呈している。高齢化社会において若者が仕事に就くのは容易ではなく、政治は未来のビジョンに欠けており、さらに年金制度や出産を援助するシステムにも乏しい。しかし、津波と福島原発事故という二重の悲劇にも拘らず、日本という国は国民間の団結心を決して捨てないのである。
 日本が我々に教えてくれたのは、経済は崩壊することなく長期にわたって弱い成長を続けて行けるということだ。原料となる資源が殆どなく、人口密度が非常に高い島国でありながら、あれほどまでに裕福な生活水準に達した国で物質が止めどなく増えて行くことにどんな意味があったのだろうか?数ヶ月前、中国の経済力が日本のそれを抜き、日本の成長経済の信奉者達は失望を露にした。しかし分析家達は日本が新しい世界に適応し始めた兆しと見ている。2010年4月21日付のニューヨークタイムズの紙面でとある日本の大学教授がこう述べている。
「1989年のバブル崩壊以降に生まれた日本の若者達は花咲く成長経済を誇っていた頃の日本を知らない。質素であることに慣れているのである。あらゆる面で限界が生じて来た世界において、日本と日本の若者達は経済成長から脱却することの意味を教えてくれるかもしれない。」
 最も大きな障害は、大企業と癒着する政治界がこうした歴史的傾向を真っ向から否定してしまう事だ。
 逆にこの傾向は、人間活動の環境負荷(エコロジカル・フットプリント)の削減を目標とする経済システムを取り入れる機会にもなりうる。とはいえ、「日出ずる国」は革新的な道を見いだすのに苦労している。今こそ、日本とその新しいモデルに関心を持つ理由がある。

"Le modèle japonais", Hervé Kempf, Le Monde 04/05/2011

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