福島原発の状況
*6月7日付けシアンス・エ・アヴニール(Sciences et Avenir科学雑誌)のネット記事が現在までの福島第一原発の状況をまとめた。以下は最新部分。
2011年6月7日
原子力安全・保安院の報告書が、専門家による日本での調査および緊急監視対策任務を終えた国際原子力機関(IEAE)に提出された。その中には、これまで37万テラベクレル放出したと推定されていた総放射線量が77万テラベクレルであると記述されている。この量はチェルノブイリの放出量の約6分の1にあたる。
原子力安全・保安院は原子炉2号機、3号機での水素爆発が起こった後の週に大部分の放出があったと考えている。幣誌はすでにこのことに言及しているが、原子力安全・保安院が地震発生の数時間後に原子炉1号機、2号機、3号機で核融解が起こったことを認めた。
原発施設では、高濃度の汚染水の除去作業が困難な状況のもとで続けられている。新たに2人の作業員が法定被爆線量(福島の作業の為に線量がすでに引き上げられている)を超えた。そのうちのひとりは218〜580ミリシーベルトを、もうひとりは200〜570シーベルトを被爆した。作業員の被曝状況は不透明である。
夏期になると、気温の上昇に伴い作業状況はさらに厳しくなる。防護服は厚く密閉状態であるため、堪え難いものとなるからだ。東電は防護服の下に着用する氷を入れるポケット付きチョッキを考案した。
http://www.sciencesetavenir.fr/actualite/nature-environnement/20110312.OBS9531/alerte-nucleaire-au-japon-le-fil-des-evenements.html