呪われた「もんじゅ」の物語は終わらない

Publié le par francemedia

6月21日付 ルモンド
東京特派員記事 要約

 福島原発事故の不安定な状況が続く中、日本の原子力関係者は高速増殖炉もんじゅの再稼働を求めている。福井県敦賀に建設されたもんじゅ(280メガワット)は、2010年8月に原子炉圧力容器内で3.3トンの作業用クレーンが落下する事故が発生して以来、運転が中止されている。

 もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構は、落下した中継装置の引き上げにすでに24回失敗している。今週25回目の引き上げ作業が行われる予定だが、もし成功した場合、2014年を目標に最大出力での稼働を検討しているという。もんじゅの稼働により、核燃料サイクルの完全制御という日本の原子力政策への野望が叶うという。

 しかし、今のところ成功するという保証はない。「もんじゅ」計画は1970年代に始まり、86年に建設工事着工、95年に初めて送電を開始したものの僅か4ヶ月後に冷却系統で700キロに及ぶナトリウムが漏れる事故が発生し、その後15年間運転が中止されていた。福島以前、日本原子力史上最悪の事故だったにも拘らず、事業主は事故を過少報告した。施設の安全性について訴訟が起こる中、情報隠蔽を調査していた施設管理官が自殺する結果となった。

 巨額のコスト

 2010年、原子力安全委員会はもんじゅの再稼働を許可したが、今日まで僅か1時間分の電力しか生産していない。昨年の8月25日、反対派の署名運動を無視してもんじゅは再稼働されたが、84億ユーロ(9600億円)に及ぶ工事費用と引火性の極めて強いプルトニウムを燃料とする施設の危険性が指摘されている。
さらにもんじゅは、150万人の人口を誇る京都市の100キロ圏内にあり、地震活断層の上に位置している。

"La saga du surgénérateur maudit de Monju n'en finit pas", Philippe Mesmer, Le Monde, 21/06/2011



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望月浩二 23/06/2011 15:54



ウィキペディア 「もんじゅ」に関する記事の引用[28]の福井新聞記事を参照したところ、ほぼ解明できました。すなわち、福井新聞記事(2010年10月14日午前7時40分)によると、2010年10月13日午前10時から、6時間にわたり、計24回にわたり引き上げを試みたが引き抜けなかった、というのです。朝日新聞は、この日の計24回の試みを1回としてカウントし、そういった試行が別の日にも行われたので、合計2回としていると推定します。それに対して、ウィキペディアは、2010年10月13日も計24回の試行だけに着目しているようです。厳密には、それぞれについて確認の必要がありますが、これでほぼ解明できたと考えます。



francemedia 23/06/2011 16:55



ご説明とコメントありがとうございます。


ウィキペデイアでも、引き上げの試みが10月4日と13日の2日間にわたって行われたと記述されていることから、一方で「実際に器具を使用して引き上げを行った回数」と「一連の作業が続いた日数」という解釈の違いから発生したものと思われます。


しかしながら、解釈の違いとは言え、伝え方によっては事象の問題性や重大性が歪曲してしまうことは否めません。


フランス人の感覚では「24回トライして未だ成功していない」という解釈は決して間違っていません。しかし、日本人にとっては、「それは言い過ぎだ。2日間にわたって作業をしたのだから2回だ」という主張の違いなのでしょうか。いずれにせよ、記事を書いた記者に特別な意図や偏向思想がないことを願うばかりです。


 


編集担当者


 



望月浩二 23/06/2011 12:39



2011年6月21日付、ルモンド紙の「もんじゅ」に関する記事の「過去に24回失敗している」という部分について疑問があります。というのは、次の朝日新聞の記事:


http://www.asahi.com/national/update/0623/TKY201106230176.html


には、「過去に2回失敗している」と見出しにあります。24回と2回とでは違いが大きすぎるのでメールしました。



francemedia 23/06/2011 14:41



コメントありがとうございます。


本文はルモンド紙の記事原文にある情報を忠実に訳しております。


原文中では間違いなく、「日本原子力研究開発機構は装置釣り上げに24回失敗している」と伝えており、日本語版ウィキペディアも同様の内容の記事を掲載しています。


ルモンド記事原文:


L'Agence japonaise de l'énergie atomique, qui gère le surgénérateur, n'a pas réussi à récupérer ces éléments, malgré 24 tentatives. Elle compte sur le succès de la vingt-cinquième, programmée
cette semaine, pour reprendre les essais de l'installation à l'automne, avec pour objectif de la faire fonctionner à plein régime en 2014. Et concrétiser ainsi l'une des ambitions de la politique
nucléaire nippone : maîtriser l'ensemble du cycle du combustible nucléaire, la surgénération produisant elle-même des matières fissiles.


ウィキペディア 「もんじゅ」に関する記事:


2010年8月26日、炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)がつり上げ作業中に落下する事故が起きた。以後、同年10月4日と同13日に、24回以上の引き抜き作業を試みるものの失敗し、いまだ解決することができていない[28]。 炉内中継装置は燃料を燃料交換時に仮置きする金属製の筒で、原子炉容器にふたをしている鋼製の遮蔽プラグの穴を通して出し入れする。装置は2本の筒を8本
のピンで上下に接合した構造で、下から約5メートルの部分に接合部がある。この接合部あたりで抜けなくなっているという。炉内はアルゴンガスや不透明なナ トリウムに覆われており、変形部分を直接目視することができない。


日本原子力研究開発機構は2010年10月1日、「落下による影響はない」と主張し装置の引き揚げ作業を続行した[29]。
しかし、10月13日までに24回行われた引き上げ作業は全て失敗した。事故現場は目視で調べることができないが、落下の衝撃で装置が変形し、原子炉容器 の穴に引っかかっているとみられ、装置が原子炉容器から抜けない状態になっていることが判明した。長期にわたり原子炉の運転ができない可能性が出てきたと 報道される他、「技術的常識に従えば本格運転も廃炉措置もできない」という主張も出されるなど[29]、事故の収拾の見通しは立っていない。


http://ja.wikipedia.org/wiki/もんじゅ


朝日新聞記事に事実誤認があるのか、それとも何らかの特別な報道意図があるのかはわかりません。日本の皆様のご意見、ご指摘を頂ければ幸いです。


編集責任者