福島原発:3号機燃料容器に損傷の恐れ

Publié le par francemedia

3月25日 Le Monde.fr (仏 ル・モンド紙 ウェブサイト)10時20分(日本時間18時20分)

 仏日刊紙ル・モンドは、東京電力は「福島原発3号機内で燃料棒が搭載されている格納容器が破損している可能性があることを認めた」と伝えた。さらに、日本の原子力安全・保安院の広報によれば、「原子炉から放射性物質が放出された。原子炉の気密性はある程度保たれているが、原子炉が破損している危険性がある」。
 「まだ発電所の被害を確認している段階で、冷却装置が作動する目処は経っていない。1ヶ月以上かかる可能性もある。」と保安院はコメントし、INES基準(国際原子力事象評価尺度)による今回の事故レベルを現在の5から6(最高レベル7)へ上げることも検討しているようだ。また、昨日重度の被曝をした2人の作業員を含め、今回の事故発生以降発電所内で計17人のの被曝者が出ていることから、政府は東京電力に対して作業員管理を徹底するよう要請し、被曝事故の原因を調査するよう求めた。
 冷却ポンプが復旧するまでの間定期的に放射性物質が屋外へ放出される見込みから、人口3500万人を抱える東京近郊の関東地方全体で住民の不安が広がっている。「福島原発至近の4県で葉類などの野菜と牛乳の販売が禁止され、東京都内では水道水の乳幼児による使用が禁止された」と同紙は報じている。
 混乱は日本国内だけでなく世界中に広がっており、成田空港の利用者は去年の同時期に比べて6割減、日本から退避した外国人は2万人にまで上るという。さらにアメリカ、オーストラリア、カナダ、ロシア、中国に続きアジア諸国と欧州連合(27カ国)も日本の東北地方から輸入される生ものについて各国税関での検査実施を決定、「今後(これらの製品は)海外では買い手は見つからないだろう」と同紙は伝えている。

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